maniacs 工房長 大谷です。過日、「VW/Audiの乾式7速DCTを労わって上手く乗る方法」という動画をYoutubeにアップしたところ、たいへん大きな反響をいただきました。この動画、まさかそんなアクセスをいただけるとは思わず、何の気なしにただの思い付きで撮ったのですが、公開してみるとなんとmaniacsの動画の中でトップのアクセス数(愕)。工房長は完全に油断してクロックスを履いたまま撮影しまして、コメント欄で複数のご指摘をいただきました(苦笑)。お恥ずかしい限りです。
乾式DSG/S-tronicを上手に労わって使うことへの皆様の関心の高さが良く分かります。その動画の人気もあってか、その後、乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換のご要望を多数いただくようになりました。maniacsではもともと乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換の施工は行っていて、ご要望があればお受けする、というスタンスで実施していましたが、ご要望多数となり、今回レギュラーサービスとしてラインナップいたしました。

maniacsで、乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換に従来やや消極的だったのには理由があります。すなわち、お問い合わせやご依頼されるお客様の8割〜9割がこのDCTオイル交換の意味や目的を大きく誤解されていて、そのまま黙ってお受けするのは気が引けたからです。ご来店やお電話のお問い合わせで、ほとんどのケースは「発進のときジャダーが出るので乾式DSGのオイル交換をしたいです」「最近、変速ショックが大きくなってきたので乾式DSGのオイル交換をお願いします」というような内容です。
乾式DSG/S-tronicは、その名のとおり、クラッチがオイルに浸かっていません。オイルで満たされたギアボックスの外側にクラッチがあり、クラッチは乾いた状態です。そして、ジャダーや変速ショックの問題は、ほぼクラッチの箇所で発生しています。つまり問題のクラッチは、オイル交換する箇所とは違うので「それらを改善したいからオイル交換をする」というのは、目的と手段が食い違っております。そのことをご説明しますと「じゃぁ結構です」と、その先を聞かずに終わってしまうことが殆どでした(苦笑)。

しかし、動画の効果もあってか、乾式はギアボックスとクラッチが独立している、という認識がだいぶ定着したようで、最近は正しい目的でのオイル交換の依頼が増えてきました。ジャダーや変速ショックと関係ないからと言って、ギアボックスのオイルを永久に交換しなくて良いわけではありません。オイルという物はすべからく使用により劣化し、オイルが劣化すればその次には機械が摩耗劣化します。長く調子良く乗り続けるには、オイル交換は当然必要なメンテナンスです。この大原則に例外はないです。また、当店の施工ではDCTオイル交換後に原則としてキャリブレーションを行うので、クラッチ摩耗による多少の不調はキャリブレーションによって改善する可能性もあります。
VW/Audiでは乾式DSG/S-tronicのオイル交換サイクルを指定していませんが、基本的にMT(マニュアルトランスミッション)と同じと思って良いので、一般的には5万キロ、頑張っても7〜8万キロでは交換した方が良いとmaniacsでは考えます。そこから先は、壊れないにしてもギアは確実に擦り減ってくはずです。MTは運転者が左手でギアを操作するので感覚性能が大切で、そのため2〜3万キロで交換する方も多いですが、DCTはメカトロニックがMTの運転者の左手に相当し、ギアを操作してくれるので、ドライバーはギアチェンジの感覚自体がほぼありません(DCTで運転者が感ているのはギアではなくクラッチが断続する感覚です)。よって、もちろん3万キロで交換するのも悪くはないですが、まぁ5万キロくらいは大丈夫と思います。

乾式7速DSG/S-tronicオイル交換は、作業工賃等全部込みで19,800円(税込)の設定です。湿式6速の半分、湿式7速の3分の1のお値段で施工できるので、比較的お気軽に実施していただけると思います。ギアオイルには、MOTUL GEAR 300LS 75W-90を使用します。このギアオイルはフリクションロスを最低限に抑えつつ高温時に強靱な油膜を保つギアオイルの最高峰です。次の交換まで安心して快調にお使いいただけます。差額オプションでVW/Audi純正ギアオイルもご指定いただけます。
また、追加オプションでメカトロニック作動油の交換も設定しています。これは、メカトロニック自体が油圧で動く際の作動油です。上記のギアオイルとは完全に独立していて、パワステオイルと同じオイルが使われています。メカトロニック作動油は、それこそ通常は交換不要で、少なくとも10年10万キロは大丈夫と思いますが、DSG/S-tronic周りのリスク要因を極力排除したいオーナーさまは交換をご希望される場合も多いです。
メカトロニック作動油を交換してもドライバーの体感度は少ないかとは思いますが、10万キロくらい走った車は実際に抜いてみると多少黒っぽく汚れている場合もありますので、オプションとして設定しました。「どうせなら今回一緒に交換しておこう」という労わり派のオーナー様にお奨めします。
【乾式7速DSG/S-tronic】DSGオイル交換作業(商品ページ)
Webshopからご購入の上でご案内のメールに従ってご予約いただく流れでも良いですし、店舗でまたはお電話でご予約の上で施工時にご精算いただく方法も可能です。乾式7速DSG/S-tronicで距離が約5万キロに達しているオーナーさま、ぜひご利用ください。
2022.3.14追記:
乾式DSG/S-tronicを上手に労わって使うことへの皆様の関心の高さが良く分かります。その動画の人気もあってか、その後、乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換のご要望を多数いただくようになりました。maniacsではもともと乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換の施工は行っていて、ご要望があればお受けする、というスタンスで実施していましたが、ご要望多数となり、今回レギュラーサービスとしてラインナップいたしました。

maniacsで、乾式7速DSG/S-tronicのオイル交換に従来やや消極的だったのには理由があります。すなわち、お問い合わせやご依頼されるお客様の8割〜9割がこのDCTオイル交換の意味や目的を大きく誤解されていて、そのまま黙ってお受けするのは気が引けたからです。ご来店やお電話のお問い合わせで、ほとんどのケースは「発進のときジャダーが出るので乾式DSGのオイル交換をしたいです」「最近、変速ショックが大きくなってきたので乾式DSGのオイル交換をお願いします」というような内容です。
乾式DSG/S-tronicは、その名のとおり、クラッチがオイルに浸かっていません。オイルで満たされたギアボックスの外側にクラッチがあり、クラッチは乾いた状態です。そして、ジャダーや変速ショックの問題は、ほぼクラッチの箇所で発生しています。つまり問題のクラッチは、オイル交換する箇所とは違うので「それらを改善したいからオイル交換をする」というのは、目的と手段が食い違っております。そのことをご説明しますと「じゃぁ結構です」と、その先を聞かずに終わってしまうことが殆どでした(苦笑)。

しかし、動画の効果もあってか、乾式はギアボックスとクラッチが独立している、という認識がだいぶ定着したようで、最近は正しい目的でのオイル交換の依頼が増えてきました。ジャダーや変速ショックと関係ないからと言って、ギアボックスのオイルを永久に交換しなくて良いわけではありません。オイルという物はすべからく使用により劣化し、オイルが劣化すればその次には機械が摩耗劣化します。長く調子良く乗り続けるには、オイル交換は当然必要なメンテナンスです。この大原則に例外はないです。また、当店の施工ではDCTオイル交換後に原則としてキャリブレーションを行うので、クラッチ摩耗による多少の不調はキャリブレーションによって改善する可能性もあります。
VW/Audiでは乾式DSG/S-tronicのオイル交換サイクルを指定していませんが、基本的にMT(マニュアルトランスミッション)と同じと思って良いので、一般的には5万キロ、頑張っても7〜8万キロでは交換した方が良いとmaniacsでは考えます。そこから先は、壊れないにしてもギアは確実に擦り減ってくはずです。MTは運転者が左手でギアを操作するので感覚性能が大切で、そのため2〜3万キロで交換する方も多いですが、DCTはメカトロニックがMTの運転者の左手に相当し、ギアを操作してくれるので、ドライバーはギアチェンジの感覚自体がほぼありません(DCTで運転者が感ているのはギアではなくクラッチが断続する感覚です)。よって、もちろん3万キロで交換するのも悪くはないですが、まぁ5万キロくらいは大丈夫と思います。

乾式7速DSG/S-tronicオイル交換は、作業工賃等全部込みで19,800円(税込)の設定です。湿式6速の半分、湿式7速の3分の1のお値段で施工できるので、比較的お気軽に実施していただけると思います。ギアオイルには、MOTUL GEAR 300LS 75W-90を使用します。このギアオイルはフリクションロスを最低限に抑えつつ高温時に強靱な油膜を保つギアオイルの最高峰です。次の交換まで安心して快調にお使いいただけます。差額オプションでVW/Audi純正ギアオイルもご指定いただけます。
また、追加オプションでメカトロニック作動油の交換も設定しています。これは、メカトロニック自体が油圧で動く際の作動油です。上記のギアオイルとは完全に独立していて、パワステオイルと同じオイルが使われています。メカトロニック作動油は、それこそ通常は交換不要で、少なくとも10年10万キロは大丈夫と思いますが、DSG/S-tronic周りのリスク要因を極力排除したいオーナーさまは交換をご希望される場合も多いです。
メカトロニック作動油を交換してもドライバーの体感度は少ないかとは思いますが、10万キロくらい走った車は実際に抜いてみると多少黒っぽく汚れている場合もありますので、オプションとして設定しました。「どうせなら今回一緒に交換しておこう」という労わり派のオーナー様にお奨めします。
【乾式7速DSG/S-tronic】DSGオイル交換作業(商品ページ)
Webshopからご購入の上でご案内のメールに従ってご予約いただく流れでも良いですし、店舗でまたはお電話でご予約の上で施工時にご精算いただく方法も可能です。乾式7速DSG/S-tronicで距離が約5万キロに達しているオーナーさま、ぜひご利用ください。
2022.3.14追記:
本サービスは、基本的に正常な状態の乾式DCTのコンディションを維持するためのメンテナンスです。既に著しいクラッチジャダーや、著しい変速ショックがある場合に、それを改善させる目的には本サービスは適しません。本サービスで改善する可能性があるクラッチ不調は、主に軽微な変速ショックや変速時のクラッチ滑り感等の症状に限られます。また、ギアが入らない場合がある、発進できない場合がある等はメカトロニクスの不具合であり、アキュームレーターが故障している可能性が高いです。本サービスのオイル交換およびオプションのメカトロニクス作動油交換では直りません。本サービスは、正しい目的感においてご利用ください。