皆さんこんにちは。maniacs公認サポーターのじぇいです。
さて、突然ですが問題です。今回ご紹介するのは左写真に示す部品、ブロックオフプレートなのですが、さてこれは一体なんでしょうか?なにやら複雑に曲がった板に、色々と突起がくっついている部品なのですが、名前と写真からでは、何の部品かイメージできないですよね。
正解は、、、空気取込口(エアインテーク)の後方解放部分に取付けて、エンジン側の熱気を吸わないようにする、遮蔽板です。といっても、まだイメージできる人は少ないかもしれませんので、もう少し詳しく説明いたします。
左写真はGolf7の空気取入口部分を正面から写したものですが(Golf7.5もほぼ同じ)、良く見ると違和感を覚える人も多いのではないでしょうか?そうなんです。空気取入口は貫通していて、エンジン側が見えているのです。
もう少し、詳しく空気の流れを見てみましょう。左写真はわかりやすいように、空気取入口の上蓋を外してあります。
フロントグリルを通過した空気は、グリル上面のスリットから吸い出され、空気取入口に向かいます。そこから横方向にカーブしてエアクリーナボックスへ入っていきます。エンジン側へ貫通しているのは、異物や水滴が空気に混ざっていた際、これをエアクリーナーボックスに吸わないようにエンジン側へ通過させて空気だけを吸わせているのではないかと思います。
ですがエンジン側にも開口があるので、低速時や停車時などはとくにエンジン側の熱気を吸い込んでしまいます。エンジンの効率を上げるには、なるべくフレッシュな冷たい空気を吸い込みたいので、エンジン側からの空気を遮断する(=ブロックオフする)部品が、今回ご紹介するブロックオフプレートです。安心安全な純正部品ですので、本商品の取付は、いわゆる純正流用チューンということになります。
前置きが長くなってしまいましたが、それでは取付方法をご説明していきましょう。さていつもの文言で恐縮ですが、走行直後のエンジンルームは高温になっていますので、火傷には十分ご注意ください。作業にあたってはエンジンを切り、エンジンルーム内が冷えた状態になったことを必ず確認してください。装着の状態を目視できるように、まず左写真に示す2箇所のトルクスネジを外して、空気取入口の上蓋を外します。ネジのサイズはT25です。ネジは完全に緩めても蓋に保持される「脱落防止構造」になっています。下の部品からねじ山が外れたら、それ以上回す必要はありません。
左写真の人差し指がかかっている部分にロックがありますので、これをエンジン側に少し引いて外しながら、蓋の車両前方側を支点に捲るようにすると、蓋の後端が開いていきます。
蓋の後端がある程度開いたら、無理してそれ以上に開けず、蓋全体を車両前方に引き出してください。左写真に示す2箇所の部分に、蓋の爪が引っかかっている状態なので、前にずらせば爪が外れて蓋の全体を取外すことができます。
蓋が外れたら、ブロックオフプレートを取付けます。プレートはエンジン側から空気取入口部品に嵌めこんで固定します。プレートにある3本の突起で、相手部品のリブをそれぞれ挟むように、且つ下側にある隙間に相手部品の下面が入るように位置調整した後、プレートをエンジン側から車両前方に向かってゆっくり押し込んいってください。
上記の各部の噛み合わせが正しい状態であることを確認しつつ、上側にある爪4本全てが相手部品に引っかかるまで、プレートの上側を押して、パチンと嵌めてください。
正しく取付いたら、プレートを空気取入口側から(後ろに外す方向に)押してみてください。爪の引っ掛けだけですがしっかり固定されていることがわかります。公道の走行だけなら外れてしまうことはありません。
サーキット走行をされる方や、爪の引っ掛けだけでなく念を入れてネジ固定したい方、またもしかすると車両の個体によっては爪だけでは固定が少し緩い場合もあるかもしれません。そのような場合に、更に強固にネジ固定する方法をご説明します(通常は上記の嵌め込みだけで十分ですので、以下は必要ありません)。ネジ固定するには、空気取入口部分を全体的に外す必要があります。まずエアクリーナボックス側から外していきます。冷却水ホースをクリップから外し、次に写真右側に示すクリップの引っ掛け部分を、上に持ち上げて外します。ちなみに冷却水ホースに並んでいる赤いホースは、皆様の車にはありません(後付ブースト計用のホースなので)ので、気にしないでください。
エアクリーナボックスと繋がっている部分を分離します。上記でクリップを一箇所外したので、残る下面の爪3箇所と、側面の引っ掛かり1箇所を外します。接続部分を下側から押して3箇所の爪を外していくと、側面の引っ掛かりは、下側が外れるとほぼ同時に勝手に外れます。
エアクリーナボックスとの接続部品を分離した状態です。この状態になると、空気取入口部品は容易に取外すことができるようになります。
左写真に示す、トルクスネジ2本を外します。こちらもサイズはT25ですが、こちらのネジは脱落防止になっていないので、完全に緩めるとネジ単体が外れるので、ネジを落下、紛失しないようにご注意ください。
ネジを外しても、空気取入口部品はもとの位置を保持しています。左写真はトルクスネジを外した付近をそれぞれ拡大したものですが、写真に示す四角穴に、空気取入口部品の凸部が嵌まり込んでいます。嵌まり込んでいる凸部を上側から押すと、部品が下側に外れます。あとで組み付ける際は、凸部を両側とも四角穴に正しく差し込んだ後、トルクスネジを締めるようにしてください。
空気取入口部品を車両から取り外します。少し助手席側に動かしてから取り出したほうが、取り出しやすいと思います。
取外した部品を裏返し、底面側から見た写真です。
先ほど取り付けたブロックオフプレートには、穴の開いた出っ張りが2箇所ありますので、空気取入口下面にもこの穴と同じ位置に穴をあけます。そのために穴の位置をマジックなどでマーキングします。マーキングが済んだら一旦ブロックオフプレートを外して、マーキングの位置にφ4の穴を開けます。穴開けが済んだら再度ブロックオフプレートを嵌め込み、穴部に付属のタッピングネジをねじ込んで固定します。これで穴にネジが貫通している状態でプレートが完全に固定されます。ブロックオフプレートをネジ止めした空気取入口部品を、取り外した逆手順で復旧すれば作業完了です。
装着が完了すると(上記ネジ止めをしない/するに係らず)写真下側のように、真正面から見てもエンジンルームが見えなくなります。前方からフレッシュなエアだけを吸い込むことが出来るようになりました。
取付にかかる時間は、嵌め込むだけなら15分程度。穴を開ける方法でも1時間はかからないと思います。
もちろん本商品だけで体感できるほどの劇的なパワーアップが図れる、というわけではありません。この手の部品は、一歩々々の着実な積み上げによって総合的に効果が発揮されるものです。外から見ても目立つわけではありませんが(逆に奥様に内緒のコッソリチューンには最適です)、確実に効率は上がっています。純正品ならではの完璧なフィッティングも魅力的な本商品、皆様も購入検討の対象にされてみては如何でしょうか?ではでは!!
ブロックオフプレート(商品ページ)
以下余談です。
皆様の中には本商品を取り付けると、空気を吸い込む面積が減るのが心配だ、と思われる方もおられるかもしれません。流路断面積を考えると前側だけで十分なのですが、まぁ、ご心配はわからなくもありません。対応策は幾つか考えられますが、良くあるのが助手席側にも空気取入口をあけてしまう、というものです。左写真の楕円部分は純正部品では塞がれているので、ここに開口部を設ければ空気取入口の面積が倍増する、という理屈です。
助手席側も開口した場合、埃や水滴をエアクリーナーボックスまで吸ってしまう割合が多少増え、エアクリーナーエレメントの汚れが早まる可能性があるので、手放しにお奨めはできませんが、部品を外す手順は上記のとおりですので、あとは外した部品を加工して開口を作ればOKです。開口のDIY加工はちょっと難しいと思われる場合は、maniacsで加工をやってもらえるそうですので、ご興味のある方は問合せてみてください。
そして実は、助手席側に開口する以外の、もう一つ別のアイデアがあるのですが、、、
小生: 「ゴニョゴニョゴニョ」
工房長:「!!、ゴニョゴニョゴニョ」
小生: 「ゴニョゴニョゴニョ!」
ということで(笑)もう少ししたら、ちょっとしたDIY部品(maniacsで製品化も検討中とのこと)をご紹介できそうです。今しばらくお待ちください。