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工房長です。お待たせしておりましたGolf7専用配線ハーネスキットを先日発売いたしまして、またGolf7専用に仕様を変更したクイックホーンモジュール(Golf7系)サンクスブリンカーモジュール(Golf7系)も発売しましたので、それらの装着が格段に手軽に簡単にできるようになりました。これらを用いる前提で、装着マニュアルを改版いたします。ほとんどのお客様は、このマニュアルで問題なく作業できると思います。

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さて、大好評のmaniacs 4D Console Decorative Switch (Golf7)は、インテリアの装飾としても絶大な効果を発揮しますが、スイッチ部のデザインはクイックホーンとサンクスブリンカーを想定したものになっていますので、それらのモジュールを装着すれば単にお洒落な演出だけでなく、コックピットをスマートに機能アップできます。では、早速その装着方法をご説明いたします。

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キットには、
・ヒューズ分岐タイプの電源線
・ホーン制御線(青線、赤エレクトロタップ付)
・ハザード制御線(橙線、白エレクトロタップ付)
・アース線(茶線、丸端子付)が含まれており
・メインハーネス
が含まれており、メインハーネスの端末は他の線と色を合わせて差し込むだけで接続できるようにギボシ端子になっています。

まずはヒューズ分岐タイプの電源線を車両に装着します。車両のイグニッション(アクセサリー電源)は必ず切った状態で作業を行ってください。

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アクセサリー電源はヒューズボックスに接続します。ヒューズボックスへのアクセスは比較的簡単で、Golf7エアコンフィルタの交換方法を参照してください。ヒューズボックスが見えたら、最下段の、写真で青の15と書かれたヒューズを抜き取ります。手指で抜きづらい場合は、ラジオペンチ等を使ってください。

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抜いたヒューズを、専用ハーネスキット内のヒューズ分岐タイプの電源線の、下側(立てて見た場合は左側)のソケットにしっかり差し込みます。差し込んだら、その全体をヒューズボックスのもとの位置に差し込みます。位置を間違えないように、上の抜く前の写真でよく確認して刺してください。青いヒューズは元の状態から比較すると直角に左に向いた状態になります。

2018.01.08追記:一部の新型または新しい年式の車両で、ヒューズ分岐ソケットを挿し込む位置の2つ左、大き目の四角枠の位置に大きなサイズのフューズが装着されていて、ヒューズ分岐ソケットがそれと干渉して(ぶつかって)奥まで挿せない場合があります。2つ左の四角枠箇所に大きなヒューズが装着されている車両は、本品のヒューズ分岐ソケットを写真と180°逆向きに、つまりソケットからの赤い分岐配線が上向きに出るように装着してください。

確実に差し込んで接続したら、赤色電源線の先端にあるギボシ端子(メス)にカバーがきちんと被っていることをもう一度確認して、その赤線は真下のスペースに垂らしておいてください。ヒューズボックスへの接続はこれだけなので、赤線を垂らしたらグローブボックスは元のように閉めてしまった方が後の作業がやり易いです。グローブボックスの閉め方もGolf7エアコンフィルタの交換方法を参照してください。

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次にアース線を接続します。内装カバーを外す必要がありますが、ごく限られた範囲を外すだけで済むので、この種の作業としてはわりとやり易いです。まず、助手席側のサイドシルカバーを少しめくって、キックパネルを外します。サイドシルカバーをめくるには、リムーバルツール等を使ってください。クリップでサイドシルに嵌っているだけですので、真上に引っ張ると外れます。カバーが外れたら中写真の赤矢印のあたりのカーペットを少しめくると、ボディアースポイントが見えます。

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カーペットをめくったボディアースのポイントは、写真のようになっています(写真は上から見たところ)。白いプラスチック部品はカバーですので、マイナスドライバー等で蓋部分を開いて、右写真のようにしてから、ナットを外して本品の茶色アース線の丸端子をスタッドに通して、再びナットで締めてください。茶色アース線は、キックパネル内にあるコネクタ類の奥を迂回するようにして上方向に引き回し、グローブボックス下に引き込みます。この段階ではとりあえず、茶線をそちら方向に流しておけばOKです。

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クイックホーン制御線の接続先は46bコネクタの24番ピン、サンクスブリンカー制御線の接続先は73cコネクタの42番ピンです。これらのコネクタの実装位置は、助手席のキックパネルを外した上部にあります。キックパネルを外したところにたくさん見えているコネクタの側ではなく、それより上部の反対面、つまりグローブボックス側に向かってコネクタが挿さっています。

ダッシュボードの左端のカバーを一旦開いて、ダッシュボードとドア枠の間を塞いでいる縦長の内装カバーを外します。縦スリット状の隙間から(左写真の矢印の方向)内部を見ると、中写真のように内部に黒白のコネクタが3つ並んでいるのが見えます。手探りをする前に必ず、まず目視でよく確認してください。手前が73c、真ん中が46bです。(2016/03/13:写真の見方が分かりづらいと思い右写真で図解を重ねてみました、見比べながら以下読み進めてください)

黒い部分がコネクタ本体で、その上部の白い枠状のものがロックレバーです。レバーは上に立った状態でロックされており、さらにレバーが開かないように黒いコネクタ本体の爪がレバーに掛っています。目視で良く確認したら、スリット状の隙間の下部の少し広いところから左手を入れて、半ば手さぐりで黒いロックの爪を押しながら白いレバーを横(写真左方向)に倒してください。90°くらい倒すとロックが外れてコネクタが抜けます。なお、グローブボックス奥の底面カバー(足元スペースの天井部分)は柔らかいカバーですので、左写真のようにめくるだけでも作業できますが、一旦完全に外してしまった方があとでコネクタを戻す際にやり易いです。

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73cコネクタは外すとそのまま下に引き出せます。46bコネクタはレール状のガイドがあって、コネクタを外しても素直に抜き去ることができません。水平方向に抜いたコネクタを、捻ったり曲げたりせずに、そのままの角度で真下方向にレールに沿って平行移動させると抜き去ることができます。ケーブルのテンションのためにコネクタを捻るような力が掛かってしまうとレール上を滑らかにスライドできません。ケーブルがツッパッている場合は、うまくそのテンションを逃がしてあげてください。写真のコネクタの大きい方が73c、小さい方が46bです。写真のように完全に手元まで引き出すことができますので、この状態にしてから確実な結線作業を行ってください。

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配線色はいずれも赤/茶線ですが、稀に違う色の配線がされている車両個体もありますので、必ずピン番号で確認してから結線してください。コネクタは写真のようにアウターシェルとハウジング本体の二重構造になっています。アウターシェルは左右の爪の掛りを解除すると写真のように簡単にスライドして抜けます。左写真はアウターシェルを半分だけ脱がせたところ、中写真が完全に外した状態です。抜き取るとハウジング本体は2つに分離できます。ピン番号を刻印で確認できますので、ホーンの制御線(青線、赤タップ)の接続先は46bの24番ピン、ハザード制御線(橙線、白タップ)の接続先は73cの42番ピンです。詳細はクイックホーンモジュールの装着方法(Golf6系、詳細版)の7〜8段目あたりの写真を参照してください。

エレクトロタップでの結線が完了したら、コネクタを戻す際に46bコネクタは下方向から白いレールに沿ってスライドさせて持ち上げていくと、難なくスムーズに嵌合します。レールの入り口は真下から真上方向です。レールを良く目視して構造を理解してから作業を行うのがポイントです。コネクタをスムーズに挿せない場合、コネクタがレールに正しく嵌っていませんので、もういちど完全に外して最初にレールに乗せるところを慎重に正しくやり直してください。真下から見上げるようにして作業を行うとうまくいきます。上手くいった場合は、力をかけなくてもコネクタはレールに沿ってスムーズに差し込まれます。ロックレバーを立てて、確実に嵌合させロックしてください。

73cコネクタはレールがありませんので、手で正しい位置に挿す必要があります。位置の合っていない状態で無理に押すと車両側のコネクタのピンを曲げてしまう可能性があります(ピンが曲がると簡単には補修できません)。力は全く不要な作業ですので、嵌りにくいと感じる場合も力でやろうとせずに、必ずコネクタの枠が正しく嵌るようにきちんと合わせてから慎重に嵌合させてください(イライラする気持ちになってきた場合は、そのまま作業を継続せずに、一旦中断して気持ちを落ち着かせてから再挑戦してください)。位置と角度が合っていれば、力を掛けなくてもスッと難なく挿さります。繰り返しになりますが、上手くいかなくて力を使いたくなる場合は、コネクタの位置か、角度か、やり方が間違っています。くれぐれも力を使わずに、正確な作業でスムーズに嵌合させてください。嵌合したらロックレバーを立ててロックします。

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ここまで完了すると、グローブボックスの左下辺りに、電源線(赤)、アース線(茶)、ホーン制御線(青)、ハザード制御線(橙)の4本が出ているはずです。この時点で、ホーン制御線(青)とアース線(茶)を瞬間的に接触させてホーンが鳴ることを確認してください。長く接触させるとホーンの大きな音が長く鳴ってしまうのでご注意ください。またハザード制御線(橙)とアース線(茶)を接触させて、ハザードが点滅開始/終了することを確認してください。確認が済んだら、この部分の作業は完了ですので、ダッシュボード左端の縦長のカバー、キックパネル、サイドシルカバーは閉めてしまって構いません。

それから、いま確認した4本の配線のギボシ端子に色を合わせてGolf7専用配線ハーネスキットのメインハーネスに接続します。接続したギボシ端子は、束線バンドでまとめて、グローブボックス下のスペースに納めてください。メインハーネスは助手席足下のカーペットの前端(足下の一番奥、フロアマットではなくカーペットの前端です)のカーペットよりも向こう側に納めれば、とくに固定しなくてもきちんと収まります。大きくコの字に前方を迂回するようにしてセンターコンソール前方に引き込んでください(メインハーネスはそのためのちょうど良い長さになっています)。

maniacs 4D Console Decorative Switch の配線は、スイッチから真下に下ろして運転席側の内装カバーとカーペットの隙間から一旦運転席足元付近に引き出し、前方に引き回します。そこでまたカーペットと内装カバーの隙間に差し入れて助手席側に渡します。運転席側の内装カバーは外す必要がありません、隙間を少し開くようにすれば十分に作業できます。室内に引き回した線は、あとで内装とカーペットの隙間からセンターコンソール内に収容してください。

助手席側のセンターコンソールのカバーは一旦外す必要があります。写真の矢印のあたりの内部の空間にモジュールを全て収納できます。中写真、右写真の上部に「J」の字と「へ」の字に見えるパイプはヒーター配管で、走行時に熱くなります。配線やモジュールはヒーター配管に近付けないように収容してください。また走行後は熱くなっているので作業時にやけどをしないよう十分に注意してください。写真は実際にモジュールを2個収容してある状態です。メインハーネスとモジュールは、配線色を合わせてギボシ端子を接続してください。

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maniacs 4D Console Decorative Switch  (TypeA)からモジュールに接続する配線は先端が2分岐になっていて、上段のQHスイッチ(クイックホーン用)に対応するのが緑線/橙線、中段のTKSスイッチ(サンクスブリンカー用)に対応するのが青線/黄線です。それぞれ装着するモジュールに接続してください。もちろん、どちらか片方のモジュールだけを装着することも可能です。
 
以上で説明は全部です。ちょっと写真が少なめですので、当社チーフメカニックによる作業を撮影して、要所の説明を加えた記事をアップしました。大抵の場合、上の説明だけで問題なく作業完了できるかと思いますが、分かりにくい箇所があれば、当社チーフメカニックによるクイックホーンモジュール(Golf7系)の装着作業(専用ハーネス使用)参考用 も参照してみてください。