工房長です。いよいよ発売開始しましたmaniacs Left Side 4D-FootPlate for Golf7、その開発コンセプトを前編、後編にわけてご説明しました。その開発場面でいちばん苦労したのは、実は「簡単装着」です。商品コンセプトが的を射ても、装着作業が大変だったり、難しいと、お使いいただけるお客様が限られてしまいます。WebShopが生業のmaniacsにとって、「簡単装着」は必須用件なのです。
さてその「簡単装着」の設計というのは、ぜんぜん簡単ではありません(笑)。むしろ背反で、簡単に設計してしまうと装着作業は難しくなり、装着作業を簡単にしようとすると設計はとても難しくなります。中でもこの Left Side 4D-FootPlate for Golf7の設計がとりわけ難しかった理由は「カント角補正」「厚み増し」「幅増し」、という3つの機能用件があったことです。つまり、開発コンセプトそのもの(笑)。
結論から申しますと「簡単装着」はちゃんと実現できています、ご安心ください。右足用で「10分で装着できました!」のようなユーザーレビューを多数いただきましたが、それと比べても簡単です。っという結論だけで終わっても全然OKなのですが、「工房長の浪花節を是非とも聞きたい」というコアなニーズ(そんなの本当にあるのか不明)にお応えして、開発の苦労話を少し語ってみます。
フットレストの平らな踏面に平らなプレートを装着するには、普通に考えると「平行に」「密着させて」「丁度のサイズに」装着するのが最も簡単です。それを「中途半端な斜めに」「少し浮かせて」「横幅をはみ出させて」装着するのは並大抵でなく、せめて車両のフットレストにネジ穴を空けさせてもらって、そこにガチっとネジ止めしてしまいたいのです。しかしそれは簡単装着じゃないよね、というジレンマ。
車両部品にネジ穴等を空けずに確実な固定を実現する方法として、ノーマルフットレストに対するこのフットプレートの支持は主なところだけでも14箇所(12辺+2点)が同時に接する構造にしています。力を分散させることで全体のしっかり感を出す設計方針、言わば多点同時攻め。しかも、ステンレス部品はシンプルに4点、ネジは6本のみで構成しながら、ちゃんと要所を押えて攻めています。
加えて難しかったのは、土台になるノーマルフットレストの形状と材質です。全ての面と辺に角度のついた捉え処のないへんてこな形状。材質はやや軟弱なプラスチックで、力の掛け方を間違えると土台の方が歪んでしまいます。この車両側の特性を克服するために採った手法は、全体を包み込む「モノコック」のような構造。ステンレスの枠で全体を覆って固めることで強度と剛性を確保しています。
そして、右足フットプレートに比較してステンレスの板厚を25%アップし、板材単体で195%の断面二次モーメント(=固さ感)を持たせています。各パーツの曲げ形状も工夫して高い剛性を確保し、CAD/CAMを活用した精度の高い設計〜製造で、三次元的に斜めの位置関係にもかかわらず、正確な位置決めと安定感のある装着を可能にしています。
開発の過程では、装着のトレランスや剛性バランスの調整にも苦労しました。逐次改良を加えながら三次試作まで行って、ようやく安心してリリースできる製品版を完成させました。その甲斐あって装着はとても簡単。写真のような単純な部材を組み合わせて立体が構成されていき、それを宛がうだけで絶妙な斜めの角度にフィットし、そしてネジを締めると全体がギュッとしっかり固定されます。
「簡単装着」「しっかり装着」に加えて、ちょっと自賛的ですが「「楽しい装着」と謳いたくなるような、その具体的な作業方法は、写真付きの装着マニュアルをご参照ください。オーナーさまがDIYで装着して、自らの手で車両をアップグレードする感覚。それはmaniacs創設以来の、愛車とのふれあい方の提案でもあります。ぜひDYIの楽しみと、ドライビングプレジャーの向上を体感してみてください。
maniacs Left Side 4D-FootPlate for Golf7 商品ページ
さてその「簡単装着」の設計というのは、ぜんぜん簡単ではありません(笑)。むしろ背反で、簡単に設計してしまうと装着作業は難しくなり、装着作業を簡単にしようとすると設計はとても難しくなります。中でもこの Left Side 4D-FootPlate for Golf7の設計がとりわけ難しかった理由は「カント角補正」「厚み増し」「幅増し」、という3つの機能用件があったことです。つまり、開発コンセプトそのもの(笑)。
結論から申しますと「簡単装着」はちゃんと実現できています、ご安心ください。右足用で「10分で装着できました!」のようなユーザーレビューを多数いただきましたが、それと比べても簡単です。っという結論だけで終わっても全然OKなのですが、「工房長の浪花節を是非とも聞きたい」というコアなニーズ(そんなの本当にあるのか不明)にお応えして、開発の苦労話を少し語ってみます。
フットレストの平らな踏面に平らなプレートを装着するには、普通に考えると「平行に」「密着させて」「丁度のサイズに」装着するのが最も簡単です。それを「中途半端な斜めに」「少し浮かせて」「横幅をはみ出させて」装着するのは並大抵でなく、せめて車両のフットレストにネジ穴を空けさせてもらって、そこにガチっとネジ止めしてしまいたいのです。しかしそれは簡単装着じゃないよね、というジレンマ。
車両部品にネジ穴等を空けずに確実な固定を実現する方法として、ノーマルフットレストに対するこのフットプレートの支持は主なところだけでも14箇所(12辺+2点)が同時に接する構造にしています。力を分散させることで全体のしっかり感を出す設計方針、言わば多点同時攻め。しかも、ステンレス部品はシンプルに4点、ネジは6本のみで構成しながら、ちゃんと要所を押えて攻めています。
加えて難しかったのは、土台になるノーマルフットレストの形状と材質です。全ての面と辺に角度のついた捉え処のないへんてこな形状。材質はやや軟弱なプラスチックで、力の掛け方を間違えると土台の方が歪んでしまいます。この車両側の特性を克服するために採った手法は、全体を包み込む「モノコック」のような構造。ステンレスの枠で全体を覆って固めることで強度と剛性を確保しています。
そして、右足フットプレートに比較してステンレスの板厚を25%アップし、板材単体で195%の断面二次モーメント(=固さ感)を持たせています。各パーツの曲げ形状も工夫して高い剛性を確保し、CAD/CAMを活用した精度の高い設計〜製造で、三次元的に斜めの位置関係にもかかわらず、正確な位置決めと安定感のある装着を可能にしています。
開発の過程では、装着のトレランスや剛性バランスの調整にも苦労しました。逐次改良を加えながら三次試作まで行って、ようやく安心してリリースできる製品版を完成させました。その甲斐あって装着はとても簡単。写真のような単純な部材を組み合わせて立体が構成されていき、それを宛がうだけで絶妙な斜めの角度にフィットし、そしてネジを締めると全体がギュッとしっかり固定されます。
「簡単装着」「しっかり装着」に加えて、ちょっと自賛的ですが「「楽しい装着」と謳いたくなるような、その具体的な作業方法は、写真付きの装着マニュアルをご参照ください。オーナーさまがDIYで装着して、自らの手で車両をアップグレードする感覚。それはmaniacs創設以来の、愛車とのふれあい方の提案でもあります。ぜひDYIの楽しみと、ドライビングプレジャーの向上を体感してみてください。
maniacs Left Side 4D-FootPlate for Golf7 商品ページ