maniacs 工房長 大谷です。7月にお知らせした、クーラントホースの強化ジョイントアダプターを開発中!(続報)のさらに続報です。一次試作は、恥ずかしい感じの失敗作で、車両に装着して実際の使用はできなかったのですが、材質の選定とOリングの太さの選定はその時点で完了しました。材質は、アルミニウム合金とステンレス合金の2種類で試作を行っており、強度を確認した結果、アルミニウム合金で十分なことが分かりました。Oリングは太さと材質の異なる3種類を試した結果、黒色の耐油グレードのものを選定しました。つまり、写真左の組合せです。

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実は、純正ノーマル(上写真右)のOリングは耐油グレードでないらしく、取り外すとエンジンオイルで膨潤(ぼうじゅん)しているケースがけっこうあります。膨潤というのはオイルの成分が浸み込んでゴムが膨張してしまうことで、程度が酷くなればやはりクーラント漏れの原因になります。このアダプターはクーラントの流路なので中にオイルが通るわけではないのですが、位置的にヘッドの一段下がった後方にあるため、ヘッドカバー付近からのオイル滲みとか、オイル補充の際に少しこぼしたとかで、この位置に少量のオイルが流れてくるケースがよくあります。つまり、外側からのオイルで膨潤したと推測されます。っというわけで、クーラント用ですが耐油グレードのOリングを使用します。

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アダプタ本体の材質とOリングの選定が決まったので、形状を直して再試作です。右が一次試作品、左が今回の二次試作品です。一見して間違い探しのようですが、数箇所を改善しています。メインの改善点は、エンジンの装着穴に落ち込まないように、嵌り込み部分の上部をテーパ状に広げてあります。エンジンの装着穴はOリングの入り勝手のためにテーパーが設けてあり、そのテーパーにぴったりとフィットして、奥まで落ち込まないように正しい位置でストップします。フランジと組み合わせる箇所の入り隅には、ニゲを設けてフィッティングの精度を上げています。

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では、早速車両に装着して評価します。今回はGolf7.5RとGolf8GTIの両方の車両に実際に装着しました。写真はGolf8GTIです。まずは、ノーマルのジョイントを外していきます。狭い箇所なので、十分な画角で撮影できませんが、ホースクランプを外し、ホースを抜いて、固定ボルトを外すと、ジョイントが引き抜けます。

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Golf8GTIのノーマルのジョイントは、まだ年数も距離も浅いので、割れやクラックはありませんでした。Golf7.5Rのジョイントを外した際には、案の定Oリングが嵌まる溝の部分が割れてしまっていたのですが、それを発見したのは前回の一次試作の確認の際でしたので、前回ブログに書きましたとおり、写真を撮り忘れました。設計チョンボ発覚で、撮影どころじゃない展開でしたので(トホホ)。

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今回は大丈夫という確信でやってますので、余裕で写真を撮りながら進めています。左の写真で、まず試作のアダプターにフランジもOリングも着けずに、エンジンの装着穴に宛がってフィッティングを確認します。手指で持って所定の位置まで運べない奥まった箇所なので、テンポラリーにゴムホースで延長しています。今回、もちろんバッチリとフィッティングを確認できました。

真ん中の写真で、Oリングとフランジをセットして、グリスを薄く塗っています。グリスは主にOリングの差し込みをスムーズにする目的です。装着は、取外しの逆手順なので、先にホースをジョイントに装着して、ホースクランプで固定します。これで準備完了。

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あとは、車両に装着して、
フランジをボルトで固定し、ホースを接続すれば完了です。装着の際、寸分の狂いもなくピタッとフィットする感覚は、快感です。ボルトはノーマルのものがそのまま使用できます。装着したら凄く嬉しいという類のパーツではないですが、ノーマルのプラスチック製+耐油グレードじゃないOリングに比較したら、絶大な安心感があります。

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左写真が装着完了状態です。覗き込まなければ見えない場所ですが、質実剛健でカッコイイです。右の写真が、設計確定したパーツの単体です。デモカーのGolf7.5RとGolf8GTIは継続評価中ですが、当然、全く問題ありませんので、この設計にて製品の初回ロットを製作手配しています。ご興味の方は、発売までもう少々お待ち下さい。

maniacs STADIUMでクーラント漏れの修理を行う際に使用するのが、このパーツの主目的ですが、パーツ単体でも販売する予定(もちろん maniacs Webshop で取扱う予定)ですので、この個所のクーラント漏れが心配というオーナーさま、または既に漏れてしまって懲り懲りというオーナーさまは、ぜひご使用ください。