maniacs 工房長 大谷です。開発着手を以前にご紹介しました、VW T-Cross用のスピーカーシステムは、ほぼ開発完了しました。「ほぼ」と申しますのは、デモカーT-crossでは装着完了し、セッティングも完全に完了しましたが、キット化して製品化する方法を工夫しているところです。

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maniacs杉田マネージャーの選定により、スピーカーユニットはKENWOODを採用することに決めて、最初は16cmウーハーを装着。KENWOODのフランジ2枚重ねに特注のスチール製フランジを更に重ねて高さをピッタリ合わせて、ドア内装パネルとの隙間が完全にゼロになるように装着しました。ゼロで密着させるにはスピーカーの口径は16cmが最大です。

理屈的にはそれが最善の方法で、実際にサウンドチェックを行うとノーマルとの違いは一聴瞭然。大幅に音質が改善されています。しかし、暫く聞いていると細かなところが気になってきます。低音は非常にソリッドで、余分な響きがないのは良いのですが、少しふん詰まった感じの音色で、低い方の音域の伸びももう一息欲しいところです。中高音はノーマルからは大幅な改善で、ちょっと聴くには十分に良い音ですが、よくよく聞いているとプラスティッキーな余計な響きが残っていて少し耳障りです。

その理由を分析しますと、内装パネルと一体成型されたスピーカーグリルの開口率(=透過率)が低いことが原因のようです。音が素直に通過せずに、前に出てこない。かつパネル自体を鳴らして(振動させて)しまっているようです。

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っということで、セッティングの考え方を大きく変更しました。ウーハーは17cmユニットに交換し、フランジは1段+専用スペーサーに変更して少し低くしました。これでドア内装パネルとスピーカーフレームの間には約5mmの隙間が空きます。つまり、グリルの開口率を改善するのは大掛かり過ぎて一般向けの製品にならないので、約5mmの隙間は、毒をもって毒を制するやり方です。毒で毒を制するには塩梅が非常に重要で、スペーサーの厚みを2mm刻みくらいで何通りも試した結果として、これが最善です。

ツィーターも同様で、グリル部分の開口率(=透過率)が低いせいで、プラスティックが鳴ってしまっているようなので、ネットワークの設定を変更して、鳴り易い周波数をカットするようにしました。さらに、それらのセッティングに合わせて、デッドニングの貼り方、詰め方を再調整。Aピラー内部もデッドニングしています。T-crossのスピーカーグリル、つまりドアパネルとAピラー自体を改造しない範囲においては最高と言える音質になったと思います。とくに、低音域の伸びは凄いです。T-crossの大きなドアならではの豊かな重低音です。

今回は、本当に妥協なく何十回もドアパネルを脱着し、何十回もセッティングを弄って、これ以上は無理ということろまで、工房長自ら煮詰めたスピーカーシステムです。本当にかなり良い音になったと思います。まずは「maniacs STADIUMでの施工」で販売開始して、その次はデッドニングの施工キットも含めた形でWebshop通販に対応していく予定です。

試聴ご希望の方は、デモカーT-crossでいつでもOKですのでmaniacs STADIUMにお越しください。発売までもう少々お時間いただきますが、ご期待ください!!