maniacs工房長 大谷です。社外製のアルミホイールは、銘柄毎にセンターキャップの適合が異なっていて、嵌め込みの構造もそれぞれ違いますので、一般的にはVW純正パーツのセンターキャップをそのまま装着できません。maniacsコラボレーションのホイールは、別注によりセンターキャップ嵌め込み部分のサイズと形状を指定して製造し、VW純正パーツのセンターキャップが装着できるようになっています。純正センターキャップを装着したいオーナー様は多くいらっしゃいますので、大変ご好評いただいております。

maniacsコラボ以外の一般のホイールに、VW純正のセンターキャップを装着したい、というご要望も多く、manaicsではセンターキャップのコンバージョン特注加工もお引き受けしています。過去7事例くらいお引き受けして、そのうち2例ほどこれとかこれをブログでもご紹介しました。加工の方法は、センターキャップの形状やサイズ、仕上がり形状のご希望によって同じ方法ではできないので、都度やり方を考えて決めて、ワンオフで加工するような感じです。

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納期が短かったり時間がないときは、写真撮ってる余裕もないのですが、今回は比較的じっくり取り組む余裕がありましたので、具体的にどんな加工方法なのかちょっと詳しくレポートしてみます。まず今回はOZセンターキャップがダークシルバーのメタリック(OZ色名称:グリジオコルサブライト)で、これを削ってしまうとせっかくのホイール同色塗装が台無しになります。削った部分と塗装を残した部分の境目の処理も難しいことになりますので、今回はOZのキャップを削らずに合体させる方法を考える必要があります。

センターキャップの枠縁を無傷のまま、カーボンのOZロゴのプレートを取り外せるか、頑張ってみます。傷をつけたらオシマイなので、いろんな方法を考えて慎重にトライ&エラーを繰り返し、最終的に先の薄いプラスチックスクレーパーで取り外すことに成功。その枠縁に丁度良いサイズのVW純正センターキャップを探すと、maniacsでレギュラーで販売している純正パーツの中に丁度良いものがありました。寸法をそれぞれ正確に測定して、どんな感じに納めることができるか見当をつけます。

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VWキャップ側の嵌め込み部分を全部切除して、OZのセンターキャップの枠縁の内側に落とし込む作戦とします。VWキャップのプラスチックの突起をニッパーで切っていますが、いきなり丁度良くツラツラには切れません。わざと1〜2mm残すように一旦カットしてから、残した1〜2mmを綺麗に切り落とす2段階で加工するのが、欠け込みや突起残り等なくツラにカットするコツです。

ニッパーで突起を切った面を、さらにサンダーで仕上げていくのですが、その際に薄いキャップを手で持ってサンダーに当てることができません。っで、既にいくつもの加工事例を経ていますので、キャップを持つための治具を作ってあります。その辺に転がっていた木材を削っただけの治具ですが、VWキャップの凸面にピッタリ合うよう、保持面は球状の凹面にしてあります。

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VWセンターキャップに養生テープを貼ってから、専用の治具を両面テープでピッタリとくっつけます。均等に削るには、丸のセンターを治具の取っ手のセンターに合わせて貼る必用があります。ベルトサンダーで大胆かつ慎重に削っていき、OZのキャップの枠縁にときどき当てて、嵌り具合を確認します。写真を拡大すると分かりますが、VWのキャップの黒い枠がOZの枠縁とちょうどツラツラになるくらいの嵌り歩合を狙っています。全周に渡って、かつ4つ全部を均等にするのが難しいところです。

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正確に4つを削ったら、裏面の内側のバリもきちんと除去します。組み立ててしまえば見えなくなる個所ですが、見えないところにバリが隠れているのは施工者自身の精神衛生上良くないので、ちゃんと全部綺麗に仕上げます。今回直径方法の嵌り具合は、運よくほぼ丁度良い寸法関係でした。少しの微調整でピッタリに合わせることができました。本当にピッタリ、隙間なしです。あとはしっかり脱脂して、接着剤で貼り合わせます。

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完成状態はこんな感じ。OZのキャップの枠縁と、VWキャップの黒い枠縁の高さ関係をビシッと揃えてあるので、アップの撮影にも十分に堪えます(笑)。OZの枠縁の内周とVWの枠縁の外周エッジが綺麗に同芯で、ハイライトがスッと揃って見えるところがポイントです。端正に仕上がって、まるで最初からそういう物のように違和感ないです(自画自賛)。ホイールに装着すれば、キャップ枠縁の色=グリジオコルサブライトはホイールと同色で、そこに本物のVW純正バッジという、世界に1setのセンターキャップ。分かる人には分かる拘りですね。

OZのもともとのプレートは、削って取り外した場合は粉微塵になってしまい(苦笑)お戻しできませんが、今回は無キズで剥がし取ることができたので、外したプレートもお渡しいたしました。合体したキャップは、完成状態を見ますと自然過ぎて「どってことない」感じですが、そこに至る加工はどうしても工数を要します。見た目の割に工賃が嵩むため、どなた様にも気軽にお奨めできるメニューではないですが(私自身も、そんなにたくさんはお引き受けできません)たってのご希望という場合はご相談くださいませ。