皆さん、こんにちは。maniacs公認サポーターのじぇいです。今回は結束バンドに関する豆知識をいくつかご紹介したいと思います。

Basic_NYB-01結束バンドとは、配線等を束ねる“あれ”です。“インシュロック”、“タイラップ”、“ナイロンバンド”、“ケーブルタイ”などの名称で呼ばれています。個人的には“インシュロック”か“タイラップ”という呼び方がしっくりくるのですが、調べてみたら前者はトップメーカーの、後者は発明した会社の製品名でした。現在は呼び分けで製造元を区別することは稀で、一般名称のように使われています。


Basic_NYB-03バンドに刻まれているギザギザ(セレーションと呼ぶのが正式ですが、このブログではギザギザで通します)がロック部の爪とかみ合うことで、バンドを縮める方向には動かせるけど、緩む方向には動かない、という構造です。配線を束ねたり、フレームにあいている穴に縛るようにして固定する使い方が多いですが、強力な締付け力を生かして部品を固定したり、いろいろな使い方ができます。

さて、一口に結束バンドと言っても種類は様々です。まずは形状のご紹介から。

Basic_NYB-05写真左側は最も一般的なものです。国内で売られているものの大半はこの形状ですね。巾/長さとも種類が豊富です。一般的な結束バンドに共通していることは、一度締めたら基本的に緩めることができません。ワンウェイです。始めて使うときはワンウェイ機構に少し違和感があるかもしれませんが、すぐに慣れます。単価も安く、実際に使うのは大半がこの一般的なタイプです。

上写真の右側は、ロックを解除して緩めることができて再使用できるタイプです。ロック解除機構のためにロック部(頭部)が大き目で、バンド幅も広いものが多いです。ロック部に近い範囲はバンドにギザギザがないので、極端に小さく締め込むことはできません。一見ワンウェイよりも便利に感じますが、単価も高めのため実際には限定的な用途です。


Basic_NYB-07写真左側のものはメモが書けるタグが付いたものです。ケーブルの用途などを書いておくと、後々のメンテが楽になります。ロック部の直下にタグのあるタイプはタグ部分まではギザギザがないので、細い配線の固縛には向きません。この他に、ロック部の上にタグが付いたタイプもあり、横向きタグ、縦向きタグなど様々なバリエーションがあります。

写真右側のものはインラインタイプと呼ばれるもので、他のものと違ってバンドが重なり合うようにロック部へ入っていくのが特徴です。ロック部分が出っ張らずにすっきりするのですが、ほとんど見かけません。ロック部分が円周方向で少し長いため、これもあまり細いものは結束できないのがマイナーな理由だと思っています。

結束バンドは他にもいろいろな形状がありますので、興味を持たれた方はホームセンターなどで売り場をのぞいて現物を見ると分かり易いです。種類の検索だけでしたらインターネットの画像検索でいろいろ発見できます。

Basic_NYB-09サイズも色々あり、大中小くらいを持っておくと便利です。左写真は小生手持ちのものを並べてみたのですが、同じ長さでもバンドの巾が異なるものもあります。ちなみに近所のホームセンターでは、長さが80cmを超える結束バンドも売っていました。車の配線固定用としては、長さが10〜20cm程度のものを良く使用します。

Basic_NYB-11ちなみに同じ結束バンドはつなげて使用することもできます。ちょっと長さが足りない、といった時にはつないで使用すると、わざわざ長い結束バンドを購入しなくても済む場合もあります。


Basic_NYB-13結束バンドを購入するうえで、もう一つ重要なのは材質です。商品ラベルを良く見ると、“屋内用”、“耐候性(又は屋外用)”といった記述を見つけることができます。自動車に使用する場合は、内装と外装とかで使い分けるもの面倒ですので、屋内用は購入せず“耐候性(又は屋外用)”だけを用いて、内装外装によらず一貫してそれを使用するのが安心です。

一昔前は“屋内用”は白、“耐候性(又は屋外用)”は黒というのが区別の目安になっていたのですが、最近はカラフルな結束バンドも増えてきましたので、色だけで判断できなくなってきました。必ずラベルを見て判断してください。

更に“耐熱性”をうたった商品もあります。エンジンルームで熱くなりそうな箇所に使用する場合には、これを使うと安心できます。


Basic_NYB-15さて、ここからは具体的な使用方法を説明していきましょう。基本的にはロック部にベルトを通して引っ張れば、結束バンドは固定されます。コツとしては、単純にベルトの先端を引っ張るだけですと、ロック部(=頭の部分)も一緒に持ち上がってしまいスムーズに締まっていきません。ですのでロック部を指で押さえながらベルトを引っ張ります。ある程度締まってきたら、ベルトを写真のように少し傾ける方向に引っ張ると、ロックに対してベルトがうまくスライドして締まり易くなります。

配線を束ねたり固定するだけなら、このように指で引っ張るだけでも十分な結束力が得られます。逆に引っ張りすぎると、配線に無理をかけるてしまうので、このような用途の場合はキュッと軽く締める程度で完了とするのがコツになります。ワンウェイですので締め過ぎにはご注意ください。

ここまでは一般的な使い方ですが、実際に車で作業してみると作業の個所によっては上記のように自由に作業できない場合があります。結束対象の裏にスペースがない、手が入らないなど、結束バンドで配線を束ねるだけでもひと苦労することが多いです。そこでいくつか実践的なテクニックをご紹介していきましょう。

Basic_NYB-17一つ目は非常に単純なのですが、結束バンドを丸めてクセをつけるだけで、作業性が向上します。

対象物をバンドで結束する際、大抵は自分から見える位置でロック部にバンドの先端を差し込む作業をします。そのためには、まず対象物の脇にバンドを差し入れ、向こう側に真っすぐに突き出たバンドの先端を、対象物の裏側でUターンさせて手前に折り返してくるわけです。しかしやって見るとわかるのですが、Uターンさせたバンドが反撥するため、この作業がなかなかしんどいのです。

そこで、あらかじめバンドを丸めて癖をつけておくと、バンド先端が反撥せずに、対象物の裏側で簡単にUターンして手前側に出てきますので、作業が楽になります。バンドは癖をつけても徐々にまっすぐに戻ろうとしますので、少しきつく丸めておくのが良いです。またバンドの先端まで丸めてしまうとロック部を通しにくくなるので、先端近くは丸めず真っ直ぐのまま、中間部に丸く癖をつけるのたコツです。


Basic_NYB-19裏に手指が全く入らないような状況では、バンドを180℃屈曲させるぐらい癖をつけておくと、対象物の裏側では何もしなくてもバンド先端を手前側に戻せます。そんなに曲げてバンドの強度やギザギザの山は大丈夫か?と思われるかもしれませんが、ほとんどの場合バンドの半分以上は後の工程で切断してしまうので問題にはなりません。バンドの先端付近とロック部の近くは真っ直ぐのままで、中間部の不要になる部分で屈曲させると良いです。またさらに狭い個所でロックにバンドの先端を差し込みにくい場合は、ロック部の根元付近を少し曲げておくとバンドの先端を差し込み易くなります。

Basic_NYB-212つ目は、バンドをフレームの穴に通して対象物を固定する場合、先に穴にバンドを通してしまった方が作業が楽になります。対象物にバンドを回してから、そのバンドの先端をフレーム穴に通そうとすると、なかなかうまく穴に通らず、いらいらすることしきりです。この様な場合は先に穴にバンドを通しておき、そこに対象物を持ってきて巻き付けると良いです。バンドが穴から抜け落ちそうになる場合は、ダブルクリップなどで挟んで保持しておくと良いです。

3つ目は、ちょっと練習が必要になるのですが、片手でロック部にバンド先端を通す練習をしておくと作業性が向上します。特に奥まったところで配線を束ねる場合など、物理的に手が2本入らない場面に遭遇することは良くあるのです。こんな時は片手で何とかするしかないのですが、練習なしに作業を行ってもまず上手くいきません。イライラだけが募り、諦めることにもなりかねません。今回は2つほど方法をご紹介します。
 
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1つ目の方法は、親指と人差指、および中指と薬指でロック近くと先端近くのバンドを挟み、バンドをロック部に通す方法です。物理的にしっかりとバンドを保持できるので、慣れると目視せずとも手探りでロック部にバンドを通すことができるようになります。結束対象と指2本がバンドの輪の内側に入りますので、長めの結束バンドを使用する場合に適した方法です。前写真2枚のように、ロック部の位置を逆にした場合でも対応できるように練習しておくと、作業の幅が広がります。

片手で結束バンドを締める2つ目の方法は、主に短い結束バンドを使用する際に用います。結束バンドを通す固定穴が小さい場合など、細い結束バンド(=短いことが多い)を使用する場面があります。この場合、1つ目の方法ではバンドの長さが不足し、ロック部にバンドを通せないことがあるのです。
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こんな時は上写真2枚のように、バンドの外周を指の腹〜指先で押さえ、摘まむようにしてバンドの輪を小さくしながら先端をロック部に通します。1本の指(上写真では人差指)でバンド先端の位置と角度を調整しながら行うと、意外とうまくバンドを通すことができます。慣れないうちは結束バンドがピョンと飛んで行ってしまうこともありますが、少し練習すれば誰でも習得できると思います。

Basic_NYB-27バンドがロック部に入ったらバンドを引っ張るわけですが、これも片手でもできます。
結束対象の裏側に指が入る場合は、写真左側のように親指でバンドを押し出すようにすることで結束できます。バンドは意外とコシがありますので、押し込むだけでも結構な強さで結束できるのです。

裏に指が入らない場合は、頑張って片手でバンド手前側にを引っ張ります。写真右側のように中指と薬指でバンドを固定し、親指と人差指でロック部を押し出すとバンドを引っ張ることができます。握力の弱い小生は手がつりそうになるのですが(笑)、この方法でもバンドを締めあげることができます。

もちろん上記の作業は小生の場合の例ですので、練習しているうちに“こっちの方がやりやすい”という方法に辿り着くかもしれません。とっかかりの例として参考にしてください。

よく使う結束バンドですが、いざ書き出すと意外なボリュームになってしまいましたので、今回ご紹介するのはここまでといたします。次回は結束バンドを強力に締める方法や余分なバンドの切り方などをご紹介しますので、興味を持っていただけた方は期待してお待ちください。ではでは!!


以下余談です。

結束バンドで配線をフレームなどに固定したいのだけれど、よい位置に穴が開いていない、なんてことは良くあります。ドリルで穴をあけちゃう、というのも手ですが、なるべく車両に傷をつけたくないのが親心(?)というものです。

Basic_NYB-61そんな時に便利なのが、左写真に示すアクセサリです。四角いプラスティックの裏に両面テープが張ってある商品なのですが、四角い部分には結束バンドを通せるスリット穴が開いているのです。つまりこれを貼付ければ、どこでも結束バンドを取付けることができるのです。知っておくと何かの役に立つかもしれない、と思ってのご紹介でした。