皆さん、こんにちは。maniacs公認サポーターのじぇいです。今回ご紹介するのは、m+ Silicon Rubber for Replace Wiper Bladeを使ったワイパーゴムの交換方法です。「ワイパーはどれを選べば良いか?!」の中で別途掲載予定としていた記事です。たいへんお待たせしました!!

m+ Silicon Rubber for Replace Wiper Bladeは、ワイパーを動かすだけでガラスに撥水コーティング効果が発生する、便利な超撥水シリコートワイパー替ゴム(=ワイパー本体は現在ご使用中のものを再使用し、ゴムだけを交換する)です。詳しい商品の説明は、過去のブログ「ワイパーはどれを選べば良いか?!」に記載されていますので、ご興味のある方は一度ご覧になってみてください。

MP_WB_01商品の内容からご説明していきましょう。交換用のワイパーゴムが2本に、詳しい交換手順が記載された取扱説明書が同梱されています。ワイパーゴムは適切な長さに切って使います。700mmが2本ですので、本パッケージ1つでほとんどの車のフロントワイパー一式(運転席側+助手席側)のワイパーゴムを交換できるようになっています。

さて、付属の取扱説明書に非常に詳しく記載されている交換手順は、実は対象のワイパー構造が少し古いのです。だいたいGolf 6ぐらいまでが記載の構造なのですが、例えば小生のGolf 7ではワイパーの構造が変更されており、交換手順が異なっています。それでこの交換手順記事を書くことになったという経緯です。・・・ではその交換手順を順を追って説明していきましょう。

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まずは車両についているワイパーを外します。外したことないよ!っていう方は、以前に書いたブログ「Golf 7のワイパーブレード交換方法」を参照してみてください。ワイパーの脱着作業自体は難しくありませんが、重要な注意点が一つあります。

以下の作業を行っている間は、ワイパーアーム先端にウエスなどを覆い被せて、ゆっくりと手でフロントガラス側に戻しておいてください。ワイパーアームを立てたままの状態ですと、身体が触れたり強風などのちょっとしたきっかけで、金属むき出しのアームがパチンとフロントガラスに倒れてガラスを割ってしまうリスクがあるためです。

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外したワイパーの本体を片手で持ち、もう片手でワイパーゴム(水を実際に掻き取るゴム部分)を摘んで、巾方向にワイパーゴムを移動させてみてください。

片側は完全に固定されていてワイパーゴムは動かず、もう片側は少しグニャグニャと動く感じがすると思います。便宜上、動かないほうを固定側、少し動くほうを自由側と呼ぶことにします。写真のワイパーでは右側の方が動かなかったので、こちらが固定側ということになります。

車両から取り外したワイパーで、まずこの自由側と固定側を見極めてください。以下、その固定側のほうで作業を行っていきます。まずはワイパーの構造からご説明しましょう。

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左写真は、ワイパーゴム側からワイパー本体を見たところです。ワイパーゴムは、スチール製のブレードで挟まれて保持されています。更にその外側はカバーで覆われています。

端部にはプラスティック製のエンドキャップがはめ込まれています。このエンドキャップは2か所のストッパがあり、これがスチールブレードの切欠き部分にはまり込んで固定されています。

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エンドキャップのストッパは押しても凹んでくれないので、逆にスチールブレードを持ち上げるようにしてストッパを外します。具体的には、スチールブレードとエンドキャップの隙間に細いマイナスドライバ(作例では2.3mm巾の精密ドライバを使用)をぐっと差し込みます。これが左写真上の状態です。

次に左写真下側のように、差し込んだドライバを写真右方向に倒して、ドライバの先端でスチールブレードを押し上げるようにしていきます。同時にエンドキャップをもう片方の手指で外側に押し出すことで、ストッパが外れた状態になります。

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片方のストッパが外れたので、今度はもう片方(写真では下側)のストッパに対しても同様の作業を行い、ストッパを外します。両方のストッパが外れれば、エンドキャップは外側に引っ張ることで取外すことができます。


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エンドキャップが外れたら、カバーを長手方向にスライドして抜き取ります。カバーはワイパー長さの約半分、センターのアダプタ部までの長さなので、その長さをずーっとスライドさせて(途中でこじり取らないように)一方向に無理なく抜き去ってください。

写真下側はカバーが外れた状態で、ワイパーゴムとスチールブレードのみの状態となっています。

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次に、スチールブレードを上下に開きます。左写真で判るとおり、ワイパーゴムの溝には抜け止めがついており、これがスチールブレードの切り欠きに嵌まりこんでワイパーゴムが長手方向に移動できない(=固定されている)ようになっています。


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スチールブレードを開いたまま、ワイパーゴムを少し引っ張り出します。
抜止め部分が外に出てしまえば、スチールブレードは自由にして構いません。スチールブレードは自然に閉じた状態になりますが、そのままワイパーゴムを引っ張れば、するすると抜き取ることが出来ます。

ワイパーゴムを抜き出した後は、ブレードに溜まった汚れを拭き取っておくと良いでしょう。その際に、塗装の剥がれや錆びが出始めていないか等、念のため点検します。スチールブレードの状態が多少良くなくても(酷くなければ)今回はキャリーオーバーして次回にブレードごと交換をする、という対応で大丈夫と思います。

塩害などの特段の要因がない限りは、いきなり酷い錆びになっていることは、まずないと思いますが、万一あまりにもスチールブレードに錆が発生しているようでしたら、ワイパー本体の再利用はあきらめるのが賢明です。ブレードはワイパーゴムを均一にフロントガラスに押し付ける機能を担っており、雨天時に視界を確保する重要部品なので、痛んでいる場合は安全性を第一優先に考えてください。

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新しいワイパーゴムを、今までのワイパーゴムと同じ長さに切断します。m+ Silicon Rubber for Replace Wiper Blade自体は、芯材のない全体がゴム製ですのでカッターなどで容易に切断できます。

古いゴムにあった溝の抜止めはm+製にはありません。エンドキャップはかなりの強さで固定されますので、ワイパー動作時にゴムがエンドキャップを押しても抜け落ちる心配はありません。抜止め形状がないので、切断する側は新しいワイパーゴムのどちら側の端でもよいということになります。

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切断が終わったワイパーゴムを本体に挿入します。ワイパーゴムにはいくつかの溝がありますが、ブレードを挿入する箇所は写真のように水切り側からいちばん遠い、背側の溝ですので間違えないようにしてください。

ゴム先端がある程度入ったら、後ろから押し込むよりも、ゴムの先端付近の水切り部分を摘んで引っ張っる方が挿入しやすいです。

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ゴムの挿入が終わったところです。ゴムの長さが正しく切断できていると、エンドキャップを外した側がスチールブレードの端面とほぼツライチまでゴムを挿入した時に、反対側はエンドキャップの内側端からゴムの端面までが3〜4mm程度になります。

仮に少しくらいワイパーゴムが短かったとしても、実用上は全く問題ありません。逆に長すぎるとエンドキャップにゴムが当たって両端から押さえ込まれた状態になり、ワイパーゴムが本来の自然な状態でガラスに接する妨げになります。

とくに数度にわたって替えゴムを交換している場合は、カット長さの誤差が積み重なって徐々にオリジナルの寸法よりずれていくことが考えられますので、長めの余裕をみないよう注意してください。この写真程度に長さが目安となります。

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ゴムをセットしたら、カバーを挿入します。カバーの先端がワイパー中央部品の切欠き部の奥に入るまで、正しく押し込んでください。



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最後にエンドキャップを挿入します。外側から押し込めばパチンと嵌ります。エンドキャップにもカバーの入り込む切欠きがありますので、カバーが正しく挿入されているかを確認してください。

最後に2カ所のストッパがスチールブレードの切欠きに正しくはまっていることを目視し、ちょっとエンドキャップを引っ張っても抜けないことを確認したら、作業終了です。

作業に掛かる時間は慣れればものの数分、初めての人が手順を確認しながら行っても15分はかからないと思います。ワイパー本体を交換するのに比べると価格も抑えられ、DIYの場合ブレード全体を交換すると外したもワイパーの処分がわりと厄介なので、このゴムだけ交換のタイプは廃棄物がゴムだけで済むことも嬉しいポイントです。ちょっと手間を掛けてみようという方はぜひチャレンジしてみてください。ではでは!!

m+ Silicon Rubber for Replace Wiper Blade(商品ページ)