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工房長です。前回のS-tronic Paddle Progress 開発記(5)で、正式名称を決定したところまでお伝えしました。その続報です。金型の打ち合わせも順調に進んで、いよいよ着手という段階で、念のため最終チェックを行うべく、切削の試作品に塗装を掛けて製品に近いかたちで現物確認を行いました。切削目の細かな模様が見えていますが、全体的には非常に好印象です。CGで描いた完成予想のレンダリングを超える出来栄えです。

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実際にステアリングホイールに装着して、ディメンジョンももう一度チェックします。もちろん狙い通りバッチリの寸法です。そして外観チェック・・・ん?何か少し心に引っ掛かる。この感じは何だろう???操作面の方は良いのですが、前面のデザインに微妙な違和感を覚えました。そして弄くり回しながら眺めること30分。わかりました、シルバーの枠ぶちの感じが、ステアリングスポークのデザインテイストと微妙にアンマッチです。微妙だからこそ、気になり出すとどうしても気になります。

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金型はもう着手寸前まで詰まっていて、どうしようか悩みましたが、やはりここで妥協はできません。この期に及んでデザインのブラッシュアップを決行することとしました。シルバーの枠ぶちはシャープな印象のフラッシュサーフェスで本体部分と接合させていましたが、その部分に丸みをつけて枠ぶちを強調し、ステアリングスポークのスイッチ部分の枠ぶちと統一感を持たせます。CAD画面上やCGの段階で気付かなかったことに、金型着手のギリギリにようやく気付いたというお粗末です。

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併せて、車両に装着した本品を車両から取り外す場合の対策として、リムーバルツールを差し入れる溝を設けました。3D-CADの段階まで戻って形状を変更、でき上がったCADデータを確認し、左図の細部の辻褄まで一切の妥協なく再調整しました。この図は、枠ぶちと本体を接合する部分にできる溝の底に製造上のバリを発生させない対策です。通常見えるところではありませんが、手抜きはしません。そして完成した形状で、今度こそ本当の最終確認を行い、いよいよ金型製作GO!です。

次回の開発記では、製品版をご紹介できる予定です。maniacsのいつものことで、とことん妥協ができないために、最後の詰めで時間が掛ってしまい、お待たせして申し訳ありません。間もなく完成ですので、もう少しだけお待ちください。つづく